車両紹介 デロリアン DMC-12(1980〜83)
1981 デロリアン DMC12
外観
1981 デロリアン DMC12
後方
1981 デロリアン DMC12
内装
1981 デロリアン DMC12
エンジン
1960年代から70年代にかけてGMで才能を発揮し、副社長まで登りつめたジョン・Z・デロリアン(1925-2005)が、75年に興した自身の会社「デロリアン・モーター・カンパニー(DMC)」で生み出したドリームカー。
開発や資金調達は難航しながらも、生産拠点を北アイルランドに確保。デザインはイタルデザイン社のジウジアーロ、本格的なX字型バックボーンフレームを持つシャシー開発はコーリン・チャップマン時代のロータスが担当しました。ガルウイングドアを備えたクーペボディは軽量なFRP製。デロリアンはその表面に自動車用としては珍しいステンレス製パネル(無塗装でヘアライン処理)を貼り、メンテナンスフリーとしました。
エンジンは2849ccのV型6気筒SOHC、いわゆるPRVユニット(プジョー・ルノー・ボルボ共同開発)をRR(リアエンジン・リア駆動)搭載。変速機にはルノー製5MTないし3ATを採用しています。駆動系はこうした既存コンポーネンツの流用で、スポーツカーとしては絶対的にパワー不足でしたが、スタイリングと設計は抜群に先進的で、発売前から予約が殺到しました。計画では後からターボ仕様も追加する予定だったようです。
81年の発売後は初期デリバリー車の生産クオリティが問題となり、また資金難やデロリアン自身のスキャンダルも引き金となって1982年に早くも倒産。工場が閉鎖される83年末までに、DMC-12は約8500台が生産されました。 その2年後、ロバート・ゼメキス監督の映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」(1985年)でタイムマシンのベース車となるや一躍有名に。現在でも米国を中心に数多くの愛好家とそれを支える専門ショップが存在するため、リペアパーツの入手が可能です。
DMC社の倒産後、公の場から姿を消したジョン・デロリアンは、2005年3月に死去。当時の業界関係者や自動車ジャーナリストには、彼のクルマへの情熱、聡明さ、発想、行動力を評価する人が少なくありません。(2007.07)
参考書籍
・カー・マガジン(ネコ・パブリッシング刊)1995年2月号
P113「デロリアンの真実」(Mike Knepper、訳:富樫ヨーコ)
Specifications : 諸元
1981 デロリアン DMC12
■全長×全幅×全高:4267×1990×1140mm ■車両重量:1233kg ■エンジン形式:V型6気筒SOHC ■排気量:2849cc ■最高出力:135ps/5500rpm ■最大トルク:22.9kg-m/3000rpm ■トランスミッション :5MT/3AT ■最高速度:209km/h ■当時の新車価格:2万5000ドル(82年当時、米国内の価格)
(スペックは参考値です)